シングルグリッドを獲得するも、レースは濃霧で中止に

 San-Ei Gen with B-Max(チーム代表組⽥⿓司)は、10⽉11〜12日、富士スピードウェイで⾏われた、全日本スーパーフォーミュラ選手権第9、10戦に参戦しましたが、悪天候に翻弄され、第9戦は雨でセーフティカー先導のまま、中断を繰り返した末に終了。第10戦は⼩出選手がシングルグリッドを獲得し、決勝に期待がかかりましたが、決勝前に⽴ち込めた霧が晴れずに、中止となりました。

■第9戦予選(10⽉11日(⼟)10時10分〜10時52分)

 金曜日に⾏われたフリー⾛⾏で、⼩出選手は7番手と、安定した速さを⾒せましたが、予選日は未明からの雨で完全なウエットコンディションになりました。

 Q1グループBに出⾛した⼩出選手は、降りしきる雨のなか徐々にタイムを上げ、最後のアタックでそれまでのタイムを⼤きく更新する1分33秒323をマーク。その時点で6番手とQ2進出のカットライン上にいましたが、最後にノックアウトされてしまい、100分の3秒差で無念の7番手。総合では14番手という結果になりました。

■第9戦決勝(10⽉11日(⼟)15時00分〜12周)

 雨は断続的に降り続き、霧も出てきたため、レースはセーフティカー(SC)先導によるスタートとなりました。エンジン交換でグリッド降格となった車両があり、⼩出選手は13番グリッドからスタートしますが、事前に外すべきエンジン冷却⽤のファンとダクトを付けたまま⾛り出してしまいました。ピットからの無線でその状況を把握した⼩出選手は、⾃⼒で外しますが、⼀旦ピットに⼊らざるを得ず、最後尾でレースに復帰しました。

 結局、コンディションは改善することはなく、レースはSCランのまま、⼆度の中断を経て12周終了時点の順位で成⽴となりました。

■第10戦予選(10⽉12日(日)10時10分〜10時52分)

 サーキット上空は雲に覆われ、コースは夜半からの雨で濡れていましたが、予選開始までにはほぼドライとなりました。

 ドライコンディションのフリー⾛⾏で好調だった⼩出選手は、⾃信を持ってQ1に臨みました。所々にウエットパッチが残り、⼗分にタイヤを温めきれない状況でしたが、グループB6位でQ2へ進出。

 Q2では、前車に引っかかる場⾯もありましたが、ワンアタックで9位のタイムをマークし、開幕戦の鈴⿅以来2度⽬のシングルグリッドを獲得しました。

■第10戦決勝(10⽉12日(日)悪天候のため中止)

 決勝スタート予定時刻の15時まで1時間となった頃から、サーキットを霧が包み、ピットからスタンドが⾒通せない状況となりました。主催者は、スタート時刻を遅らせ、周回数を減算するなどの措置を取りましたが、霧が晴れることはなく、日没も迫りつつあったため、15時50分にレース中止が決定されました。

 今⼤会は天候に恵まれず、第10戦が中止となってしまったことは残念でしたが、チームとしては、これまで苦手としていた富士でシングルグリッドを得たことで、手応えを感じています。

 初歩的なミスもありましたので、基本的な確認を徹底するとともに、良い流れを途切れさせることなく、最終の鈴⿅⼤会では、今季のベストリザルトでシーズンを締めくくりたいと思います。

■チーム監督本⼭哲コメント
「菅⽣から引き続き、クルマは上位で戦えるレベルをキープしていて、確かな手応えを感じています。苦手としていた富士で、フリー⾛⾏から良い感じできていましたし、第10戦もレースができていれば、9番手からポジションを上げて、しっかりポイント圏内でゴールできたと思います」

「シーズン終盤になって、クルマ、ドライバー、そしてチームの進歩が、結果となって表れていますので、鈴⿅では今回以上のポジションで⾛れると期待しています」

■チーフエンジニア村井寛太コメント
「前回の富士での課題を踏まえて、セクター2の速さを上げることを中⼼に、持ち込みのセットを考えてきました。金曜のFP1で⾛り始めると、セットアップの⽅向は正しいことが確認できましたが、少し改善が必要でした。ただ、それは想定していたことでしたので、FP2では良いところを残しながら、うまく修正できたと思います。さらに⼟曜日はレインでしたが、課題は共通でしたので、微修正を加えて、パフォーマンスは前回より確実に向上させることができました」

「苦手としていた富士で、上位を狙えるレベルにまで進歩させることができましたので、鈴⿅はもっと上にいける⾃信があります」

■ドライバー⼩出峻選手コメント
「レインのセットにはまだ少し課題があるように思いますが、ドライのセットに関しては、レースを重ねる度に確実に進歩していると実感しています。前回の富士から、今回はフリー⾛⾏でも予選でもシングルを取れていますし、苦手としていた富士でこの進歩は本当に凄いと思います。全チームのなかでも、パフォーマンスアップの幅は⼀番⼤きいのではないでしょうか」

「鈴⿅は開幕⼤会でも良かったですし、性格の似ている菅⽣でもフリー⾛⾏は1番でしたから、正直⾏ける気しかしないです。San-Ei Gen with B-Maxとして、今シーズンの集⼤成をお⾒せできると思います」

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