第10戦 富士スピードウェイ
2025年10月12日(日)
予選・決勝
天候:曇り 路面:ドライ(予選時)
#38 阪口晴南
予選 11番手 決勝:開催されず
#39 大湯都史樹
予選 8番手 決勝:開催されず
10月11日(土)の第9戦は朝から雨となり、公式予選ではQ2終了直前の赤旗、さらに決勝レースは雨のため視界不良が回復せず、2回の赤旗中断を経て14周で終了と、SANKI VERTEX PARTNERS CERUMO・INGINGの阪口晴南と大湯都史樹にとっても消化不良の一戦となった。
明けた10月12日(日)は第10戦の予選・決勝が行われる予定で、事前の天気予報では雨が上がりドライコンディションになることが予想されていたが、早朝の富士スピードウェイは雨は降っていなかったもののまだ分厚い雲がかかり、コース上も濡れた場所が残っている状態だった。
QUALIFY 公式予選
10月12日(日) 10:10~10:52 天候:曇り 路面:ドライ
ベストタイム #38 阪口晴南 1’23.179/#39 大湯都史樹 1’22.583
前日の第9戦同様、午前10時10分からスタートした公式予選Q1。SANKI VERTEX PARTNERS CERUMO・INGINGは、まずはA組に阪口晴南が出走した。金曜の専有走行から好感触を得ていた阪口は、しっかりとタイヤをウォームアップさせアタックを決めると、1分23秒367を記録し、A組の4番手でQ2進出を果たした。
続くB組には、大湯都史樹が出走した。前日、ドライコンディションでは「トップ3に続く位置につけたい」と語っていた大湯は、そのとおりに「トップを脅かすほどまでは詰め切れていませんでしたが、金曜の状態からアジャストしたものが良い方向に向かっていました」と1分22秒795を記録。B組の5番手でこちらもQ2進出を決めた。
10時45分からスタートしたQ2は、阪口、大湯ともにコースオープンとともに速いペースでタイヤをウォームアップさせアタックラップに入っていった。
ここで大湯は1分22秒583までタイムを上げていったが、結果的に順位は8番手。一方の阪口はTGRコーナーでのブレーキロックもあり、1分23秒179というベストタイムで11番手という結果に。2台はともにQ2では思うようにタイムを伸ばすことができなかった。
このQ2でのタイムの伸び悩みについて、阪口、大湯ともにQ2が7分間しかないことを理由として挙げた。ピット位置が出口に近いチームに比べ、タイヤのウォームアップをとる時間がどうしても少なくなってしまう。
また、「今シーズン、タイヤの特性が変わりウォームアップに少し苦労しているところがある」と大湯は語った。同様の症状は阪口も訴えており、「以前もこういうことがあったので、次戦以降に向けて考えていかなければ」とチーム全体としての課題であると強調した。
RACE 決勝レース
10月12日(日)
公式予選終了後、富士スピードウェイは曇り空のもとピットウォーク、さらにKYOJO CUP第4戦ファイナルの決勝レースが行われていった。路面コンディションも完全なドライとなり、15時から予定されていた決勝レースを前に準備が進められていった。
しかし、KYOJO CUPのレース終了直後から、富士スピードウェイは急速に霧が立ちこめはじめた。14時05分から予定されていたスタート進行を前に、サーキット全域が濃い霧に包まれてしまった。
そのためスタート進行は10分ずつのディレイが繰り返されていくことになったが、霧はさらに濃くなっていく一方。チームもその霧を見守るしかない状況だった。
10分間のディレイはその後も繰り返されていったが、15時35分、天候の回復が見込めないため、レースの開催中止が決定されてしまった。
第9戦は雨による視界不良のためセーフティカーランのみでレースを戦うことができず、第10戦も決勝レースが走れないまさかの週末となった富士大会。SANKI VERTEX PARTNERS CERUMO・INGINGにとっても、決勝ペースを確認することができず、またファンの皆さんの前でレースを戦えない悔しい週末となってしまった。
2025年の全日本スーパーフォーミュラ選手権も残すは鈴鹿サーキットで11月21~23日に行われる最終大会のみ。今季を良いかたちで終えるべく、全力を尽くしていく。
COMMENTS
ドライバー/監督コメント
#38 阪口晴南 SENA SAKAGUCHI
「残念ですね。昨日の第9戦もセーフティカーランで終わってしまいましたし、今日こそはドライコンディションの予報だったこともあり、41周の良いレースを見せたかったので、残念な思いでいっぱいです」
「この富士大会では、金曜はみんながタイムを出しやすいコンディション、土曜はウエット、日曜は低温のドライと3日間異なるシチュエーションでしたが、比較的安定したパフォーマンスを出すことができたと思います。ただQ2では上位陣とタイヤの温まりの違いもあったので、悔しい部分でもあり、次に向けて考えられるポイントにもなったと思います。最終大会の鈴鹿ではQ2でも良いアタックを決められるよう頑張りたいな、と思える一日でした」
#39 大湯都史樹 TOSHIKI OYU
「土曜の雨はスーパーフォーミュラというクルマの性質上走れない状況でしたし、今日は霧のため視界が厳しく、何も良いところをみせられない週末となってしまいました。僕たちとしては、富士スピードウェイというサーキットに対してそこそこの手ごたえを得ることができた週末になったと思いますし、レースを走っていないので実際は分からないものの、『こうしたら良いのではないか』という点が見えてきたポジティブな大会になったと思います」
「次は最終戦の鈴鹿ですが、コースのキャラクターも違うので気を引き締めていきたいですし、課題もしっかり克服したいですね。今シーズン表彰台に乗れていないので、それ以上を狙うことをテーマにしていきたいです」
立川祐路 監督 YUJI TACHIKAWA
「今日の予選はドライとなり、2台ともにQ2にしっかりと進むことができましたが、7分間というQ2の時間もあり、タイヤのウォームアップに苦しんでしまいました。阪口選手についてはクルマのバランスが少し苦しかったようですし、大湯選手については5周目の走行まで入ることができず、少し伸び悩んでしまいました」
「決勝レースで挽回しようとチーム一丸となって準備を進めていましたが、非常に残念な天候になってしまいました。観戦に来てくださった皆さん、中継で楽しみにしてくださった皆さんに申し訳なく思っています。今回の分、最終大会の鈴鹿で良いレースを見せられるよう、チーム全体で準備していきたいと思います。応援ありがとうございました」


