SUPER FORMULA 2025
SANKI VERTEX PARTNERS CERUMO・INGING
RACE REPORT
Round.11 SUZUKA
2025年11月22日(土)
予選・決勝
天候:晴れ 路面:ドライ
#38 阪口晴南
予選 18番手 決勝:14位
#39 大湯都史樹
予選 13番手 決勝:12位
2025年の全日本スーパーフォーミュラ選手権は、いよいよ今季最終大会を迎えた。舞台は三重県の鈴鹿サーキットだが、当初2レース制が予定されていた大会だが、10月に富士スピードウェイで行われる予定だった第10戦が濃霧のため中止となり、急遽この週末に決勝が組み込まれることに。1大会3レースという多忙な週末となった。11月21日(金)には2回の専有走行が行われたが、SANKI VERTEX PARTNERS CERUMO ・INGINGは阪口晴南が1回目で11番手、2回目は12番手という結果に。一方大湯都史樹は1回目が19番手、2回目は10番手で終えていた。
QUALIFY 公式予選
11月22日(土) 8:00~8:42 天候:晴れ 路面:ドライ
ベストタイム #38 阪口晴南 1分37秒786/#39 大湯都史樹 1分37秒286
11月21日(金)の2回の専有走行では「1回目の調子は悪かったですけど、2回目はその反省を踏まえ取り組みました。開幕戦のときのようなひどい状況ではないです」という阪口、また大湯も「3連戦を迎えるにあたっては少し危機的状況ですね。ポイントを狙うだけなら良いですが、優勝、表彰台を狙うにはスピードがありませんでした」とそれぞれの感触を得ていたSANKI VERTEX PARTNERS CERUMO・INGINGのふたりは、11月22日(土)の早朝午前8時から行われた第11戦の公式予選に臨んだ。
まずA組から出走したのは阪口。今シーズンはQ1突破の常連だったが、この第11戦の予選ではタイムが伸びず、1分37秒786というベストタイムでA組の9番手に。Q2進出を果たすことができなかった。
「予選ではコンディションも変わって、思わぬ落とし穴にはまってしまった印象です。僕たちはいつもその落とし穴の“際”にいたと思うので、今回はうまくいかなかったということですね」と阪口は語った。
続くB組に出走したのは大湯。前日から不調に苦しんでいおり、「多少改善はできていますが、状況から抜け出せているわけではないです」とこちらも苦戦。1分37秒286というベストタイムで、B組の7番手に。SANKI VERTEX PARTNERS CERUMO・INGINGは第11戦では、2台がQ1を突破することができない予選となってしまった。結果的に、総合順位では大湯が13番手、阪口が18番手からスタートを切ることになった。
この日は第11戦の公式予選が終わった後、約1時間20分ほどのインターバルで第12戦の公式予選が行われ、ここでは阪口がQ1突破を達成し10番手に。大湯は第12戦もQ1突破はならず、13番手につけることになった。
RACE 決勝レース
11月22日(土) 14:49~15:41 天候:晴れ 路面:ドライ
ベストタイム #38 阪口晴南 1分40秒562(13L)/#39 大湯都史樹 1分40秒682(16L)
第12戦の公式予選を終え、3時間45分ほどという短いインターバルで迎えた第11戦の決勝レース。気温20度/路面温度26度というコンディションで14時30分にフォーメーションラップが始まったが、その最中に10番手スタートだった#28 小高一斗がアクセルペダルのトラブルでストップ。車両回収のためスタートディレイとなった。
レースは仕切り直しとなり、14時45分にスタートを迎えることになるが、1周目には逆バンクでポールポジションスタートの#15 岩佐歩夢がクラッシュ。これでセーフティカーが導入された。オープニングラップの混戦のなか、大湯は3ポジションアップで10番手、阪口はふたつ順位を上げ16番手につけることになった。
車両回収を経て、レースは6周目にリスタート。緊迫の序盤戦が続いていくことになるが、今度は9周目に15番手を争っていた#4 ザック・オサリバンが1コーナーでクラッシュ。このレースで2回目のセーフティカーが導入された。この第11戦は、10周でピットウインドウがオープンするレースだったこともあり、全車が同タイミングでピットに向かっていった。
ただ、2台体制でレースを戦っているSANKI VERTEX PARTNERS CERUMO・INGINGは連続してのピットインを強いられることになった。大湯はふたつポジションを上げることができ8番手に浮上したものの、阪口は順位アップならず。12周目のリスタートから大湯はさらなる追い上げを、阪口は入賞圏内を目指し戦っていった。
大湯はリスタート後、後方から迫った#6 太田格之進に先行は許したものの、#37 サッシャ・フェネストラズとは17周目から20周目にかけて抜きつ抜かれつのバトルを展開していくことになった。ただ、自力のペースに苦しみ20周目に#37 フェネストラズに先行を許すと、その周には#12 三宅淳詞、#64 佐藤蓮にかわされ、12番手に順位を下げてしまった。
一方、後方からジワジワと順位を上げていた阪口は、17周目に#29 野中誠太を、20周目には#19 オリバー・ラスムッセンをオーバーテイク。残り2周というタイミングで大湯の背中が見えはじめる位置につけた。
ただ、最終的に大湯は12位、そして阪口はファイナルラップでひとつ順位を落とし、14位でチェッカーフラッグを受けることになった。苦しいスタート位置、セーフティカーが入る展開、そしてレースペースの苦しさと、SANKI VERTEX PARTNERS CERUMO・INGINGにとっては厳しい第11戦となった。
2025年のスーパーフォーミュラは11月23日(日)に第10戦の決勝レース、そして今年最後のレースとなる第12戦の決勝が行われることになる。シーズンを良いかたちで終えるべく、チームは全力を尽くしていく。
COMMENTS
ドライバー/監督コメント
#38 阪口晴南 SENA SAKAGUCHI
「この決勝レースはフォーメーションラップでの他車のトラブル、アクシデントでのセーフティカー、僕の隣ではジャンプスタートがあったりと、いろいろなことがあったレースとなりましたが、自分たちは明日の第12戦の方がグリッドが良いので、明日に向けクルマの確認をしっかりと行うことができました。残念ながら争っていたのが下位だったので、オーバーテイクはありましたが、自分たちにどのくらいのロングランのペースがあるのかをしっかり確認することができたと思います。明日の第12戦でおそらく順位を争うであろうライバルチームやドライバーたちのペースと比較しながら、第10戦、そして第12戦に向けてしっかり取り組んでいきたいと思います」
#39 大湯都史樹 TOSHIKI OYU
「決勝レースでは少しセットアップを攻め過ぎてしまったことにより、フロアを痛めてしまったところもあったのですが、この週末は根本的にスピードが足りない状況が続いています。公式予選でもすごく頑張ってやっとあの順位にいるような状況でしたし、レースについてもまわりが沈んだために順位を上げられたとしても、後続を抑えきれるようなパフォーマンスもありませんでした。途中、太田選手にオーバーテイクされましたが、少し次元が違うくらいでした。今日ポイントは獲れませんでしたが、明日も同じような展開にならないようにしなければいけないと思っています。ただ正直、状況はかなり厳しいですね」
立川祐路 監督 YUJI TACHIKAWA
「チームにとって厳しい一日になってしまいましたね。公式予選から2台がともにQ1が突破できず、後方からのレースになりましたが、決勝でも大湯選手がスタートとピットで順位を上げることができたものの、その後はペースが苦しく、順位を下げることになってしまいました。また阪口選手についても、後方からのレースでピットインも2台が同時に入らざるを得ない状況になってしまい、下位でのレースを強いられてしまいました。全体的に流れが悪かったですね。まだ明日は2回レースがありますし、2台ともにしっかりと第11戦の苦戦の理由を究明して、追い上げるレースにできたら良いな……と思っています。引き続き応援よろしくお願いします」

