2025 SUPER GT Rond7“AUTOPOLIS GT 3 Hours RACE”
公式練習の不調から復活し、VELOREXは決勝7番手発進!

●10月18日(公式練習/予選)

スーパーGT第7戦『AUTOPOLIS GT 3 Hours RACE』は、九州地区での唯一の開催となる大分県・オートポリスに舞台を移して幕を開けました。

 昨年はこのオートポリスでポールポジヨンを獲得した実績があるVELOREXの6号車UNI-ROBO BLUEGRASS FERRARIは、朝の公式練習の開始と同時にまずはロベルト・メリ・ムンタン選手がコースイン。気温24℃、路面温度31℃というコンデションのなか、今回のレースではサクセスウエイト33kgが課され、やや厳しい状態でのレースとなります。

 セッション開始からほどなくして、チームは持ち込んだタイヤと路面温度とのマッチングの問題か、マシンのグリップ不足に悩み、両ドライバーはセッションを通じてグリップ不足を訴え続けました。タイム的にも16~17番手を前後する状況でした。

 それに対してチーム側はセットアップを迅速に変更し続け、GT300クラスの専有走行では、ロベルト・メリ・ムンタン選手が7番手となる1分45秒402をマークし、最終的に9番手タイムで朝の公式練習を終えることとなりました。

 迎えた午後の予選、気温21℃、路面温度23℃とやや涼しくなったコンディション。上空では雨雲が垂れ込め、いつ雨が降り出してもおかしくない状況でした。

 予選Q1Aグループに出走した片山義章選手は、午前中のセッションではタイヤマネジメントの戦略もあってニュータイヤを履くことはなく、ぶっつけ本番でのアタックでしたが、3周目のアタックで見事1分45秒099をマーク。予選Q1を6番手で突破し、ロベルト・メリ・ムンタン選手へとバトンを繋ぎました。

 迎えた予選Q2は、天候の悪化により小雨もパラつくなか、ウエットタイヤを装着してアタックするマシンもいましたが、ロベルト・メリ・ムンタン選手はドライ用タイヤを装着して予選Q2に挑みました。

 コースインするタイミングを遅らせ、コンディションの好転を待ちましたが、結果的にその判断が裏目に出てしまい、2度目のアタックラップ中にコースアウトしたマシンやクラッシュしたマシンのために黄旗が出されてしまい、ベストなアタックができないまま、3周目に計測した1分45秒374がベストタイムとなり、予選7番手という結果となりました。

■片山義章選手のコメント

「悔しいですね。不完全燃焼です。朝の公式練習では選んだタイヤが路面コンディションとマッチせず、全然グリップ感が低くて苦しんだのですが、セッション終盤までにはマシンのセットアップをアジャストして、まずまずのフィーリングまで持ってくることができました。自分も新品タイヤでアタックする予定はあったのですが、赤旗が出たりして時間が狂い、新品タイヤを履くことなく予選を迎えることとなりました」

「もちろん多少の不安はありましたが、いきなり新品タイヤでのアタックも、まずまずの内容だったと思います。一気に3秒近く速く走らせなければならなかったので、ブレーキングポイントが少しずれたりして、完璧なアタックとは言えませんでしたが、予選Q2進出を決めた良いアタックだったと思います」

「ロベルト・メリ・ムンタン選手は濡れた路面でスリックタイヤで走らせれば痺れる速さを発揮できるドライバーなので期待していましたが、黄旗が出てしまいアクセルを緩めるしかなかったのが残念です。明日はまだ天候がはっきりしないので、朝の状況次第でどんな戦略を取るのかを決める予定ですが、雨でも晴でも問題はないので、良いレースができればと思っています」

■ロベルト・メリ・ムンタン選手のコメント

「今日は朝の公式練習から路面のコンディションにタイヤが合わず、グリップが全然感じられない状況でした、それでもエンジニアが頑張ってくれたおかげで、最後のアタックでは、予選に対して自信が持てるタイムをマークすることができました。予選前に雨が降り出し、どうなることかと心配しましたが、幸いそれほどの雨量ではなく、スリックタイヤでいけるコンディションでした」

「自分にとって最初のアタックより2回目のアタックのほうがフィーリングは良かったのですが、直前でコースアウトしたマシンのせいで黄旗が出され、ベストなアタックができないまま終わりました」

「すごく悔しいですが、これもレースです。明日の決勝は雨であろうと晴れであろうとマシンに不安はありません。7番手からトップを狙う気持ちで頑張ります」

■小倉啓吾チーム監督のコメント

「午前中の公式練習はコンデションに対してタイヤの感触がとても難しく、ドライバー二人ともグリップ不足を訴えていました。チームとしてもデータを解析して対応し、もちろん納得のいくレベルではないにせよ、最終的にはまずまずのバランスに持ってくることができたと思います」

「予選に向けて片山義章選手は不安そうな表情を見せていましたが、予想以上に素晴らしい仕事をしてくれました。完璧ではなかったにせよ、彼の仕事はQ2進出を決めることであり、その意味では満足です」

「ロベルト選手の予選Q2は、運が悪かったですね。コンディションの変化を期待してギリギリまで待機したいというドライバーの要望を聞いた結果、それがほんのわずかのタイミングのズレにつながり、黄旗が出されてベストなアタックができないままチェッカーとなってしまいました。明日は天候がまだ不確定で、朝からギリギリまで情報収集して、スタートドライバーを含め、戦略を決めて勝ちにいきたいと思っています。応援よろしくお願いします」

■古場博之エントラント代表のコメント

「今日は、最初から最後まで天気に翻弄された気がしますね。タイヤのピックアップを避けるために硬めのタイヤを投入したのですが、路面コンディションとのマッチングが悪く、ベースセットからアジャストするのが大変でした。それでもふたりのドライバーが迅速に素晴らしい仕事をしてくれたので、公式練習はまずまずの成果を上げられたと思います」

「予選に関しては、片山義章選手が本当に素晴らしい仕事をしてくれて、ぶっつけ本番状態で新品タイヤを履いたアタックで予選Q2進出を決めてくれました。予選Q2に向けたは第3戦のセパンでの教訓からセットアップの微調整を施すにとどめ、ロベルト・メリ・ムンタン選手の一発に賭けました」

「しかしラストアタックで黄旗が出てしまい万事休す。結果論ではありますが、予選開始からギリギリまで待ったことが裏目に出てしまった感はあります。明日は晴れでも雨でもかまわないので、全力で勝ちを狙って走るだけです。自分たちには、それだけのパフォーマンスがあると信じています」

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