#1 au TOM’S GR Supra
トップ争いに加わるも、アクシデントに見舞われ13位。最終戦で3連覇達成を狙う

 2025 AUTOBACS SUPER GT Round7 AUTOPOLIS GT 3Hours RACEが、10月18日(土)、19日(日)にオートポリスで行われた。#1 au TOM’S GR Supra(坪井翔/山下健太)は、61kgのサクセスウエイトを背負い、一時はトップ争いに加わる走りを見せていたが、終盤にアクシデントに見舞われ、悔しい戦線離脱。13位でレースを終えた。

予選:7番手
決勝:13位

【予選】
不安定な天候のなか、1号車は冷静にQ2進出。7番グリッドから上位目指す

 シーズン7戦目となる今回は、サクセスウエイトが半減し、ドライバーズポイント1点につき1kgを各車が背負う。ランキング首位を快走する1号車は、61kgのウエイトとなり、燃料リストリクター制限(1段階)が入るなかで、上位を目指した。

 公式練習の開始直後は晴れていて気温も高かったが、セッション途中から曇り空となり、終盤には雨がパラつく不安定な天候となった。予選は小雨が降るなか、GT300クラスで中断があった影響で、予定より遅れてセッションがスタート。いつ本降りになってもおかしくない天候のなか、Q1担当の山下は5番手で通過を果たした。Q2では開始直前に本降りとなり、坪井はウエットタイヤを履いてピットアウトしたが、セッションの途中で新しいタイヤに交換するなど、ライバルとは異なる作戦をとるも、思うようにタイムを縮めることができず、7番グリッドとなった。

【決勝】
表彰台争いに加わるも、アクシデントの症状に見舞われ、悔しいピットインを強いられる

 今回は3時間レースのため、途中2度のピットストップが必要となる。7番グリッドからスタートする1号車は、山下が最初にマシンに乗り込んだ。序盤からアクシデントが発生し、セーフティカーが導入される波乱の展開となるなか、冷静にチャンスを探っていき29周目には4番手に浮上。その後、開始から1時間を過ぎた34周目にピットインし坪井に交代。チームも迅速な作業で送り出してライバルを逆転し、トップの車両が目の前に見える位置で中盤戦を展開していった。

 しかし、レースの折り返しを過ぎたあたりから、エンジンのパワーが落ち始める症状に見舞われ、69周目には緊急ピットイン。応急処置によりペースを取り戻したが、大きなトラブルを避けるため戦線離脱を選択し残り1時間を切った76周目にマシンを止めた。チェッカーフラッグは受けられなかったが規定周回数をクリアしているため、結果は13位となった。

●坪井翔
「ペースは良かったのですが、上位のマシンが接近し、つながる展開になったので、最終スティントのことを考えてタイヤや燃費を意識する走りをしていました。普通に走れていれば、優勝も狙えるような雰囲気がありました。ただ、途中からパワーが出なくなるような症状に見舞われて、直線でも15~20km/hくらい遅くなりました。SUGO、オートポリスと流れの良くないレースが続いているので、もてぎではしっかりと勝ってチャンピオンを決めたいと思います」

●山下健太
「スタートからペースは良かったのですが、前のマシンに追いついてもなかなか追い抜くことができませんでした。でも、3時間レースなので後半に必ずチャンスが来ると思って、他車と接触をしないように気をつけながら、タイヤと燃費をセーブして、坪井選手にバトンを渡すことに集中しました。途中までは完璧に近いレースができていたと思いますが、アクシデントに関しては仕方がありません。これもレースです。ポイントリーダーで最終戦に臨めるので、しっかりとチャンピオンを決めたいと思います」

●チーム監督 伊藤大輔
「ペースが良かったとはいえ、ライバルを追い抜くのは簡単ではない展開でした。そのなかでも、すごく良い感じで追い上げていて、上位入賞の可能性はかなりあると思ったのですが、エンジンのパワーがダウンする症状に見舞われました。原因についてはしっかりと調べる必要がありますが、このエンジンを最終戦にも使わないといけないため、大きなトラブルが起きるリスクを回避するために、途中でピットに戻るという決断をしました」

●チームオーナー 舘信秀
「今回も1号車は他車より重く、パワーも抑えられたサクセスウエイトではありましたが、いつも通りふたりのドライバーが素晴らしい走りをしてくれて、一時は37号車とともにワンツーフィニッシュも狙えるのではないかと期待するくらいのパフォーマンスを見せてくれました。最後まで走れなかったのは残念ですが、最終戦がより一層面白くなったと思います。もてぎは昨年、一昨年と勝っているコースですので、しっかりとチャンピオンを目指して頑張っていきます」

TOM’S 2025スーパーGT第7戦オートポリス レースレポート
Deloitte TOM’S GR Supra(笹原右京/ジュリアーノ・アレジ) 2025スーパーGT第7戦オートポリス

#37 Deloitte TOM’S GR Supra
一時はトップ快走もアクシデントに見舞われ悔しい戦線離脱

 2025 AUTOBACS SUPER GT Round7 AUTOPOLIS GT 3Hours RACEが、10月18日(土)、19日(日)にオートポリスで行われた。#37 Deloitte TOM’S GR Supra(笹原右京/ジュリアーノ・アレジ)は、6番グリッドから一時トップを快走し、中盤も安定したペースで周回を重ねていたが、残り1時間を切ったところでエンジンパワーがダウンするアクシデントに見舞われ、悔しいリタイアを余儀なくされた。

予選:6番手
決勝:リタイア

【予選】
不安定な天候のなか、力強い走りを披露。6番手で決勝に臨む。

 シーズン7戦目となる今大会は、サクセスウエイトが半減し、ドライバーズポイント1点につき1kgを各車が背負う。37号車は44kgとなり、燃料リストリクター制限がなくなった。また、チャンピオン争いを考えるとオートポリスで高得点を獲得し、最終戦に向けて少しでも有利な状態に持ち込みたいところ。37号車のメンバーも気合いが入っていた。

 予選日の天候は不安定で時折、雨がパラつくなか、GT300クラスで中断があったため、予定の時刻よりも遅れてQ1が始まった。いつ雨が強くなるか分からない状況のなかで笹原がタイムアタック。5番手でQ2進出を果たした。

 続いてアレジの出番だったが、Q2が始まる直前に雨が本降りとなり、路面が濡れ始めた。アレジはウエットタイヤを装着してコースインし、最終的に6番手のタイムを記録した。ライバルの先行を許したが、逆転の可能性が十分にあるポジションから、決勝レースに臨む。

【決勝】
好ペースで追い上げ、一時トップを快走するも、アクシデントに見舞われ悔しい結果に

 今回は3時間レースのため、途中2度のピットストップが必要となる。6番グリッドの37号車は、笹原がスタートを担当。序盤にセーフティカーが導入される場面があったが、17周目にレースが再開されると次々に前のマシンを捉えていき、28周目にトップに浮上。そのまま後続を引き離す勢いをみせた。

 35周目に1回目のピットストップを行い、笹原が継続して第2スティントも担当。異なる戦略をとったライバルにトップを奪われたが、すぐに背後につけ、チャンスをうかがいながら周回を重ねた。

 残り1時間10分を切った61周目に2度目のピットストップを行い、笹原からアレジに交代。GT300と混走しながら激しいポジション争いを繰り広げた。しかし、残り1時間を切った66周目に急激にペースが落ち、緊急ピットイン。フロントの吸気口に付着した草やゴミを取り除いたが症状は改善されず、70周目に再びピットに戻ってリタイアを選択した。

●笹原右京
「今回はクルマが素晴らしく速く、うまくタイヤをコントロールしながら追い上げることができました。第1スティントはすごく良かったのですが、第2スティントでは別の作戦をとっていたライバルに先行される展開となりました。最終的に逆転できると信じていたので、無理に争わずに燃費のセーブを意識していました。アクシデントに関しては残念ですが、原因をしっかりと調べる必要があります」

●ジュリアーノ・アレジ
「右京が素晴らしい走りをしてくれていたので、その流れで僕も良い走りをしたいと思っていたのですが、エンジンのパワーがダウンするアクシデントに見舞われました。ペースが良くても悪くても、結果が残らないと意味がないのでそこは残念です。でも、これがレースです。チャンピオン獲得の可能性はかなり難しくなりましたが、最終戦はいつもと変わらずトップを目指すだけなので、いい戦いができるように頑張りたいです」

●チーム監督 ミハエル・クルム
「残念という気持ちが大きいです。スタートから右京が素晴らしい走りをしてトップに立ってくれましたし、作戦もすごく良かった。中盤はライバルが先行していましたけど、最終的にトップに戻れる自信があったので、3番手に下がっても焦らずにレースができていました。ただ、エンジンのパワーが上がらないトラブルが出て、ピットに戻す選択をしました」

●チームオーナー 舘信秀
今回の37号車は非常にペースが良かったですし、1号車も順位を上げてきていて、先週のスーパーフォーミュラに続いて、TOM’Sのワンツーフィニッシュに期待していました。詳しいことは調べなければいけませんが、ゴミや芝生の草が詰まってパワーが上がらない症状が起きました。リタイアになったことは残念ですが、最終戦が面白くなったと思っています。もてぎでは良い走りができるように精一杯頑張ります。次戦も、たくさんの応援をよろしくお願いいたします」

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