2026年は新たにEG33改ツインターボエンジンを積んでスーパーGT GT300クラスを戦っているSUBARU BRZ R&D SPORT(井口卓人/山内英輝)だが、8月22日に行われた第5戦の公式予選で3番手グリッドを獲得した。今季は新エンジンの特性を活かすセット探しが難航し、タイヤ選択にも影響したことでQ1敗退や首位走行中のタイヤバーストなど厳しいレースが続いた。第4戦も中団に沈んだが、第5戦鈴鹿では予選トップ3を確保し、復調の気配を見せている。

 予選後、Q2を担当した山内にマシンの感触とタイヤ選びについて、Q1を担当した井口に今大会へ向けたマシン改良の効果を聞いた。

●山内「僕らのタイヤは違うスペック」。トータルパッケージに自信

 山内に予選結果についての印象を聞くと「今日は走り始めのフィーリングがうまく噛み合っていなかったため、そこから考えると、3番手というのは安心できる結果でした。ただドライバー個人としては、やはり予選で負けるというのはすごく悔しい」と、安堵と悔しさが織り交じる感情を回答した。

 山内のベストは1分56秒981。トップ2は1分56秒5台で、約0.4秒差をつけられた。前2台のタイムについては「今の現状ではちょっと届かない」といい、2ラップ目のアタックについても「1コーナーの感覚から(タイヤが)ダメだったので、早めにやめました」と振り返った。

 第5戦の予選では、同じくダンロップタイヤを履くライバルが2番手D’station Vantage GT3(藤井誠暢/チャーリー・ファグ)、4番手Syntium LMcorsa LC500 GT(吉本大樹/河野駿佑)と上位につけたが、この2台は2周ウォームアップしてから2アタックを行った。一方、BRZはQ1、Q2ともに1周ウォームアップからの1アタックでタイムを出しており、アタックの流れが異なっていた。

 STIの事前リリースによれば、今回のスバルBRZはシーズン前半のタイヤバーストを受け、構造に対策を施したダンロップタイヤを投入しているという。このスペックの違いが、予選アタックの手順にも影響しているといい、山内は次のように説明した。

「同じダンロップのなかでも、僕らは違うスペックのタイヤを持ち込んでいます。第2戦、第4戦の決勝でのバーストを踏まえて、今回はダンロップさんが指定したスペックを持ち込んでいます。今回のタイヤは、どちらかといえば硬めの特性です」

「今回はダンロップが指定したスペックを持ち込んだため、他に選択肢はありませんでした。ただ決勝を見据えれば、トータルでは僕たちの方が優位にあると感じています」と、レースへ向けては前向きだ。

「ここまで本当に苦戦していますが、今回は上位からスタートできるので、まずはこの流れで良い結果を残していきたいです。なんとか決勝のアベレージを上げて、最低でもこの順で帰って来れるよう、みんなで全力で頑張ります」(山内)

●井口が語るジオメトリ変更の効果

 Q1を担当した井口も、今回のタイヤについて同様の印象を語る。「僕たちの今回のタイヤは1周しかピークがない感覚で、決勝のこともあるのでアタックは1周で止めました」としたが、「走り出しからもう少し良いタイムだったら、もうコンマ何秒か詰めれたはず」と改善の余地を指摘する。

 ニューエンジンの良さを活かす方法を探る状況が続いているスバルBRZだが、今週末の組み立てについては井口も明るい印象を持っている様子。

「公式練習は赤旗が2回出たじゃないですか、そのタイミングで結構大きくセットを変えることができたので、あのセッション内でもちょっとずつ改善することができました。最後はニュータイヤを履いて、そこそこのバランスまで持っていくことができましたし、チームのみんなもあの走り出しからよくここまでやってくれたと思います」とチームの働きをたたえた。

 さらにもうひとつ、手応えを感じる好材料を明かした。

「今回はサスペンションのジオメトリーを変更していて、その効果も実感できています」

「(サスペンションの動きと)バネとのバランスでクルマのロール量をコントロールするのですが、富士から鈴鹿での変化に関しては、よりロールする方向に持っていって、バネを上げる(硬くする)ような調整をしました」

「僕らは今季、タイヤの使い方がまだ完ぺきではない中で、どうやったらうまく使えるかというところを探っている段階ですが、今回は動きが良くなっていると思います。でもまだちょっと足りないと思うところもあるので、そこは詰めていかないといけないですね」

 井口も決勝へ向けては「まずはチームとともに戦い抜き、マシントラブルもタイヤの問題もなく完走したいです。もちろん優勝したいし、表彰台にも乗りたいですが、まずは完走を一番に考えながら、なるべく上位に行けるようにチームと頑張ります」と意気込みを話した。

 今季はこれまで開幕戦のQ1敗退、第2戦のPP、そして2度のタイヤバーストと、浮き沈みの激しいシーズンを過ごしているスバルBRZ。第5戦鈴鹿では改善の手応えとともに予選3番手を獲得したことで復調の兆しを見せており、得意の鈴鹿で今季初の明るいリザルトを掴みたいところだ。

SUBARU BRZ R&D SPORT(井口卓人/山内英輝)
SUBARU BRZ R&D SPORT(井口卓人/山内英輝) 2026スーパーGT第5戦鈴鹿

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