S-GT2026 rd5 SUZUKA QF
LMcorsa REPORT
#60 Syntium LMcorsa LC500 GT
LC500 GTと相性の良い鈴鹿サーキットで
ふたりのドライバーがミスなくアタックを行ない、予選で4番手を獲得
前回の富士スピードウェイ戦からわずか2週間のインターバルで、AUTOBACS SUPER GT 2026 SERIESの第5戦「SUZUKA GT 300km RACE」を迎えた。
LMcorsaは、第4戦の予選で2番手を獲得してフロントローから決勝レースに臨んだものの、第2スティントでペースが伸びず11位でフィニッシュ。チームはレース後に実施されたタイヤテスト後にマシンをファクトリーへ戻すと、8月21日(金)には鈴鹿サーキットへ搬入する必要があったため、限られた時間の中でセットダウンから鈴鹿に合わせたセットアップまでを施した。
今回の舞台となる鈴鹿サーキットはSyntium LMcorsa LC500 GTとの相性が良いコースのひとつである。昨年は予選4番手から決勝レースで2位のチェッカーを受けた。レース後の車検で最低重量の規定をわずかに満たさず失格となったものの、LC500 GTと鈴鹿サーキットの相性の良さを示す一戦となった。特にS字コーナーなどが連続するセクター1やスプーンコーナーといった高速セクションはLC500 GTが得意とする領域で、その特性を活かした走りが期待された。
一方、スーパーGTでは車両間の性能差を調整するため、車種ごとにBoP(性能調整)が定められている。今回のLC500 GTは前戦の富士スピードウェイと比較して最低地上高が2mm高く設定される一方、吸気リストリクターは1ランク大きな仕様となった。最低地上高の変更によるダウンフォースへの影響が予想されるものの、吸気リストリクターの拡大によって出力特性の向上が見込まれる。この性能調整が鈴鹿サーキットでどのようなパフォーマンスにつながるかも注目された。
第5戦『SUZUKA GT 300km RACE』は8月22日(土)に公式練習と予選、23日(日)に300kmの決勝レースが行なわれる。レースウィークは搬入日から好天が続き、公式練習日となった22日も朝から真夏の日差しが照り付け、サーキットは厳しい暑さに包まれた。
公式練習は9時45分にスタート。LC500 GTには、まず吉本大樹選手が乗り込んだ。走り始めからマシンとタイヤの状態を確認しながら周回を重ね、5周目には1分59秒105をマーク。この時点でGT300クラス29台中4番手につける順調な滑り出しとなった。翌周にピットへ戻ったところで、GT500クラスのマシンがコース脇にストップしたため赤旗が提示され、セッションは中断。約15分後に走行が再開されると、今度は河野駿佑選手がステアリングを握った。しかし、コースイン直後にGT300クラスのマシンがトラブルによってストップ。コースの補修作業が必要となったことでふたたび赤旗が提示され、約20分間にわたって走行できない時間が続いた。
10時45分にセッションが再開されると、河野選手は決勝レースを想定した走行を中心に周回を重ねていく。その中で18周目には1分58秒920までベストタイムを更新した。セッション終盤には10分間のGT300クラス専有走行が設けられ、吉本選手がふたたびステアリングを握ってコースイン。2度の赤旗中断によって予定していた走行時間が短くなったものの、チームは限られた時間を使ってマシンとタイヤの確認を進め、最終的に1分58秒920のベストタイムでGT300クラス29台中9番手となり公式練習を終えた。
気温:34℃、路面温度:56℃(予選時)
午後になっても厳しい暑さは続き、15時30分から始まった予選Q1の時点で気温は34℃、路面温度は56℃まで上昇していた。GT300クラスの予選Q1は今回も2組に分けて争われ、LMcorsaはA組で出走。
予選Q1を担当した吉本選手はアウトラップから2周をタイヤのウォームアップに充て、計測3周目にアタックを開始する。LC500 GTが得意とする高速コーナーが続くセクター1、2でライバル勢を上回るペースを刻むと、その後もミスなくまとめて1分57秒948をマークした。翌周もアタックを継続し、セクター1では自己ベストをわずかに更新。その後も前周とほぼ同等のペースで走り切ったが、タイムは1分57秒970と更新には至らなかった。それでも最初のアタックで記録した1分57秒948によりA組の3番手となり、危なげなくQ2進出を決めた。
B組とGT500クラスの予選Q1を挟み、GT300クラスの予選Q2が行なわれた。LC500 GTには河野駿佑選手が乗り込み、吉本選手と同様にアウトラップから2周を使ってタイヤをウォームアップ。計測3周目にアタックへ入った。河野選手はLC500 GTの強みを発揮し、セクター1で全体ベストタイムをマーク。その後のセクターもミスなくまとめ、1分57秒064を記録した。タイムをマークした時点では2番手につけていたものの、セッション終盤に2台が河野選手のタイムを上回り、最終的には4番手で予選を終えた。
前戦の富士スピードウェイでの予選2番手に続き、今回は2列目となる4番グリッドを獲得。公式練習では2度の赤旗によって走行時間が限られたものの、予選ではLC500 GTが得意とする高速セクションで速さを発揮し、2戦続けて上位グリッドを確保した。昨年は速さを示したが残念な結果となったので、チーム一丸でリベンジを果たし今シーズン初優勝を目指す。
<吉本大樹選手>
「公式練習の走り始めは持ち込んだタイヤとコンディションが完全には合っていませんでしたが、それでも上位のタイムを記録でき、マシンバランスも良かったです。ユーズドタイヤでもグリップ感があり、性能の落ち幅も少ない印象でした。予選Q1は想像以上にグリップが高く、少し余ってしまった部分もありましたが、3番手で通過できたので良かったです」
「今シーズンは予選で速さを見せながら、決勝で順位を落とすレースが続いています。新しいタイヤでその傾向が改善できれば、明日は期待できると思います。昨年は2位でチェッカーを受けながら失格となったので、今年こそ結果を残してリベンジを果たしたいです」
<河野駿佑選手>
「公式練習は吉本選手から交代して走り始めましたが、路面温度も上がっていてタイヤがグリップする感覚でした。赤旗中断があったため決勝レースを想定した走行は充分にできませんでしたが、感触は悪くありません。予選Q2は吉本選手からのフィードバックもあり、久しぶりにしっかり攻め切れた感覚がありました」
「トップ3まで0.083秒だったので悔しさはありますが、持っているパフォーマンスは引き出せたと思います。明日は2列目からのスタートになりますし、マシンとタイヤの状態を考えても優勝を狙える位置にいると思うので、しっかり結果につなげたいです」
