2026年1月の東京オートサロン。新生TOYOTA RACINGを率いる“ジャイアーノ”こと中嶋裕樹副社長は、「モリゾウの力を借りずに、トヨタのエンジニアだけで必ず今年のル・マン24時間レースで優勝し、そのトロフィーを叩きつける!」と宣言した。モリゾウとはもちろん、トヨタ自動車の豊田章男会長のことである。中嶋副社長はその豊田会長の目の前で、退路を断つかのような、覚悟の“勝利宣言”を行ったのだ。

 2台の『TR010ハイブリッド』で戦った6月のル・マン24時間レース。結果はご存知のとおり“有言実行”、トヨタは見事4年ぶり6度目の総合優勝を遂げた。

 気になるのは、『TOYOTA GAZOO Racing』から『TOYOTA RACING』へと移行したことによってどれほどの変化があったのか、そしてそれが勝利につながったのか、というところだ。

 今回、実際にル・マンの現場へと足を運んでチームの戦いぶりを目の当たりにし、中嶋副社長やエンジニア、ドライバーに話を聞くと、起こりつつある“変化”を少しずつ理解することができた。

■モリゾウ率いる『GAZOO』との明確な違い。「トガった技術」を追求

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