■⽇時:2025年9⽉21⽇ 決勝
■場所:スポーツランドSUGO(宮城県)
■監督:⼟屋武⼠
■チーム:HOPPY team TSUCHIYA
■⾞両名:HOPPY Schatz GR Supra GT
■Car No.:25
■ドライバー:松井孝允/佐藤公哉
■リザルト:決勝 20位(GT300クラス)
波乱のSUGO、中断で苦しむも、次戦以降につながる終盤のスピードを⾒せる
レース途中、多重クラッシュによる⾚旗中断と、2度のFCY(フルコースイエロー)を含む波乱の展開となった第6戦SUGO。
HOPPY team TSUCHIYAはレース展開に苦しむも、終盤怒涛の追い上げを⾒せ、次戦以降へ希望を繋いだ。今シーズン残りあと2戦。必ず上位へ戻るという強い気持ちが⼀層増すSUGOでの戦いとなった。その決勝戦をリポートする。
澄んだ⻘空に秋を感じさせる朝を迎えた宮城県・村⽥町、スポーツランドSUGO。早朝から東北をはじめ全国から熱いモータースポーツファンが集結。⼤いに賑わう中での⽇曜⽇、決勝レースを迎えた。
ウォームアップ⾛⾏(GT300 1分21秒525)
午前のウォームアップは佐藤公哉選⼿のドライブで開始。しかし開始直後に⾚旗中断となる。再開後1周して松井孝允選⼿にチェンジ。4ラップして1分21秒525のベストタイムを記録して終了。決勝に使うタイヤの準備などにあてた。
決勝(GT300クラス20位)
午後1時、GT500に続いてGT300もスタート。スタート直後HOPPY team TSUCHIYAは23位まで順位を下げてしまう。持ち込んだタイヤと路⾯のマッチングに課題があった今回のSUGO。スタート後なかなかペースが上がらず、13周⽬に予定外のピットストップを強いられた。ここでは左の前後タイヤのみ交換しコースへ戻るが、⼀時26位まで順位を下げる。
その後16周⽬に最初のFCY(フルコースイエロー=全⾞全区間でスロー⾛⾏)。他チームのピットストップなどの兼ね合いでじわじわ順位を上げ、34周⽬には19位、40周⽬には18位まで順位を上げる。そして迎えた48周⽬。最終コーナーからストレートにかけて3 台のマシンがクラッシュ。⼀台はピットウォールに激しく当たり⼤破してしまう。
HOPPY team TSUCHIYAのピットの⽬の前だったこともあり、メカニックたちが素早く消⽕器を持って現場へ駆けつける⼀幕もあった。このクラッシュで⾚旗が出され、レースは⼀時中断、仕切り直しとなった。本戦は300kmレースであったが、この中断により競技規定で定められた最⼤延⻑時間である午後4時半までのタイムレースとなった。
ガードレールの補修などのため1時間ほど中断したのち、午後4時にレース再開。チームはセーフティカー先導中にピットストップし、4輪のタイヤ交換を済ませてセーフティカーラン終了後に給油とドライバーチェンジ、可能な限りタイムロスを減らそうという作戦だ。これで順位を23位まで⼀時下げるが、この結果前に他⾞がいない状況を作ることができ、その後のペースアップにつながることになる。
レース再開直後に2度⽬のFCY。そこから25 号⾞の怒涛の追い上げが開始される。53周⽬に22位、54周⽬に2台をパスして20位まで順位を上げる。その前の⾞とは40秒以上の差があったが、松井選⼿がみるみるその差を詰めていく。しかし届かず、最終的に20位でのフィニッシュとなった。
レース中のベストタイムは全体ベストから0.5 秒ほどにまで迫った。チームとしてペースを取り戻してきていることを感じさせる⼒強いデータとなった。今シーズンも残すところオートポリスと最終戦のもてぎを残すのみ。最後は笑って終わる、チームはそう誓っている。
⼟屋武⼠監督コメント
Q. 決勝20位という結果でしたがどういったレースだったでしょうか
A. 残念。皆さんの前でいい結果を残せなかったという、⾮常に悔しいレースだったんですが、ポジティブな⾯が凄くありました。今週は、持ち込んだタイヤと路⾯のコンディションが合わず、戦闘⼒がちょっとなかったんですが、それ以上にクルマのポテンシャルがだんだん引き出せてきていて予選Q1を通れましたし、決勝は最後の⽅は、このクルマで初めてトップグループと同じようなタイムが出せたという⾯では、ポジティブな部分がありました。
また明確にやれること、やるべきことの幅が狭くなってきていて、またすぐこの後のもてぎのテストで課題をちゃんと消化して、オートポリス、最終戦のもてぎへ繋げるという意味では⼤変前向きな1⽇になった気がします。もしかすると今年中に成績が残せないかもしれませんが、ハマったら上位に⾏けるな、という感触もやっと⾒えてきたところもあるので、そこを⽬指して引き続き頑張りたいと思います。
Q. チームの雰囲気も前半戦とは変わってきたように感じます
A. そうですね。⾃分⾃⾝もそうですけど、ようやく戦うモードが、前回の鈴⿅からここに向けてさらに上がって、本当に悔しさがあって、いい意味で前のめりになってきたと思うんで、またさらにそれを進⾏させて、残り2戦を迎えたいと思います。
Q. 応援してくださる皆さんへメッセージをお願いします
A. 残り少ないですけど⼒を振り絞って頑張っていきたいと思いますので、応援よろしくお願いします。今回もありがとうございました!
松井孝允選⼿コメント
Q. 終盤素晴らしい追い上げでした
A. 時間的にもうあまりなかったのでタイヤの⼼配をする必要がなかったのは良かった反⾯、じゃあこのペースがいつまで続けられるのかというのは不安ではありました。とはいえペースが良かったのは⼀つの収穫ではあると思います。このいいペースというものを富⼠、鈴⿅と組み⽴ててきたという意味では、前進をすごく感じられたレースだったと思います。結果には出ていないんですが、確実に進歩を感じた週末でした。
Q. レース中のベストタイムが全体ベストからコンマ数秒落ちだったが⼿応えは
A. 乗っていても速く⾛れるようになってきているので、ここまでは⼤きなステップではありましたが、ここから先は⼩さな積み重ねになってくると思います。ここからはヨコハマタイヤさんと⼀緒に積み重ねをやっていかないと、もうワンステップ、ツーステップ、優勝を狙うには⾜りない部分も感じたので、残り2戦、もっともっと突き詰めてやっていきたいと思います。
Q. パフォーマンスが上がってきたことで、ファンやメディアからの注⽬が⾼まってきていると思いますが
A. 周りのチームの⽅からも、そういったところを⾒て、声をかけてくださる⽅も出てきているのでそういうところは素直に喜んでいいのかなと思いました!
佐藤公哉選⼿コメント
Q. 混乱のレースとなりましたが振り返っていかがでしたか
A. 今⽇はスタートを担当させてもらって、⻑めのドライブだったんですが、荒れた展開の中、状況としてはちょっと苦しい状況だったと思います。もうちょっと戦えて、うまくタイヤとかマネジメントして、中盤から後半にかけて⾃分のスティントで勝負できるかなと思っていたんですが、実際全く真逆のことが起こってしまい⼿も⾜も出ずに、タイヤ的に苦しいものもあって、本来予定していないピットインもして、レース全体の展開として苦しいものになってしまったかな、と思います。
(※佐藤選⼿のインタビューがこの後うまく収録されておりませんでした。申し訳ありません)
【お知らせ】
今年度からチームの広報を担当している豊原が開設したYouTube チャンネル『INFINITY MOMENT』にて、『戦う町⼯場の挑戦』と題し、⼟屋武⼠監督のインタビューを全3回に渡って公開しています。ご⽀援いただいている皆様におかれましては是⾮ご覧いただき、チャンネル登録のほど、よろしくお願いいたします。
