DENSO KOBELCO SARD GR Supra
第6戦SUGO、終始の激熱バトルで2位フィニッシュ
2025スーパーGT第6戦『SUGO GT 300km RACE』(9/20〜21)
スポーツランドSUGO(1周3.586km)
入場者数:予選9700名、決勝1万7200名 合計2万9600名
9月21日(日)スーパーGT第6戦『SUGO GT 300km RACE』の決勝が行われ、フロントロウから勇往邁進に勝利を狙っていったスタート担当の関口は、果敢に前を攻め5周目にトップを奪取。ここから24号車との激熱バトルが勃発し、23周目にパスされるも26周目には再びトップを奪取。至極のバトルを展開しながらトップを死守する関口。24号車がピットインすると関口にフルプッシュの指令。圧巻の走りでリードを拡げ42周を終えピットイン。素早いピットワークでサッシャを送り出すと後続を10秒以上も引き離すリードを持った。
だが大きなアクシデントが発生し50周で赤旗中断。再開後にはトップ3バトルが展開。終始レースをリードしていたが最後は24号車と見応えのあるデュエルの末、ラストラップあと半周というところでかわされ、悔しい2位フィニッシュとなった。ドライバーポイントは15点(計44点)を獲得、チームポイントは18点(計62点)を獲得し、ともにランキング3位に浮上。シリーズ終盤戦となり、ここ2戦連続して勢いある走りを披露し次戦も期待される第7戦は、10月18日(土)・19日(日)にオートポリスにて3時間レースとして開催される。
■事前情報
東北は杜の都・仙台近郊のスポーツランドSUGOが舞台となる今季第6戦『SUGO GT 300km RACE』。前戦第5戦ではクラス最後尾から鬼神の追い上げで決勝6位フィニッシュを果たし、現在ランキング6位につけているDENSO KOBELCO SARD GR Supra。9月20日(土)午前に公式練習、午後にノックアウト方式(Q1、Q2)の公式予選、21日(日)決勝は13時30分スタート。レース距離は、300km(84周:約2時間)で争われ、ピットストップは1回でひとりのドライバーの最大運転周回数は56周まで。サクセスウエイトは現獲得ドライバーポイントの倍となる58kgであるが、50kgを超えたため燃料リストリクターがワンランク流量ダウンとなり、実際のウエイトは41kgを搭載する。このサクセスウエイトによるSUGOでのタイムの落ち込みは約0.7秒ほど。タイヤの持ち込みセット数はドライ4/ウエット6セットで、決勝スタートまで使えるドライのマーキングはそのうち4セットとなる。
スポーツランドSUGOは山間部にありアップダウンの連続する高低差約70mのテクニカルなマウンテンコース。変わりやすい山の天候も大きな勝負の行方を握る。シーズンも後半戦に入り、負けられない戦いが続き、激しく厳しい接近戦が展開されアクシデントも発生し易い非常にトリッキーなコース。ポイント2倍計算のサクセスウエイトはこの第6戦までであり、第7戦オートポリスはウエイトがポイントとイコール重量となるため次も狙い易く、現在トップとのドライバーポイント差は29.5点と離れているが、タイトル争いに生き残るためにはこの2戦で連続表彰台が目指すところで正念場となる。この時期の不安定な天気や運も味方につけたうえで、しっかりと実力を出し切って次戦に望みをつなぐためにも、脇阪寿一監督のもとチーム一丸に目標に向かって困難に屈せずに堂々と突き進む強い意志を持ち、勇往邁進に勝利を狙っていった。
■公式練習走行
20日(土)9時15分から開始された公式練習走行は、気温18度/路面温度21度で朝方からの小雨の影響で雨は止んでいたがウエットコンディションから始まった。最初の85分間の混走セッションでは関口が、まずはミディアム系のウエットタイヤを装着して8周ほど走行。7周目に1分16秒805でその時点でトップタイムを記録。路面が乾いていき各車タイムを更新。その中で19周目に関口が再びトップタイムとなる1分15秒479を叩き出す。その後、路面がほぼ乾き、サッシャが21周目からハード側のドライタイヤでクルマとタイヤの確認を進めて行った。赤旗中断とFCYテストを挟んだ混走セッションはトータル34周を走り込み、サッシャが31周目にマークした1分10秒845のタイムで4番手となった。
GT300クラスセッション中に赤旗中断があり、当初予定より8分遅れの11時13分から始まった10分間のGT500単独セッションでは、曇り空も明るさが見え始め、気温21度/路面温度24度に上昇。関口が新品のソフト側のドライタイヤを装着して予選のアタックシミュレーションを実施。6周目に、先の混走セッションのサッシャのベストタイムからセクター1と3の区間タイムを更新し、トータルでコンマ3秒ほど削る1分10秒561をマーク。結果、公式練習走行はトータル42周を走行して、関口のベストタイムで5番手となった。どの路面状況でも速く、路面変化に合わせ込む精度が高くなったと感じられた公式練習走行となった。
■公式予選
Q1:関口が鬼気迫る走りでコースレコードのQ1トップ通過!
20日(土)14時38分から開始されたQ1は気温21度/路面温度25度と肌寒ささえ感じる曇り空のコンディションの中、関口は持ち込んだ中でソフト側のタイヤを装着し、残り7分半ほどでコースイン。クルマも公式練習から若干の合わせ込みをした中、アタックラップを5周目と決め、丁寧にタイヤを温めるウォームアップを4周実施。予定通り5周目にアタックに入ると、サクセスウエイト58kgながらセクター1から赤マークを連続でつけていく関口。まさに鬼気迫る走りで駆け抜け、結果はコースレコードとなる1分09秒365と、2位を約コンマ5秒も千切る堂々のQ1トップ通過を果たした。
Q2:サッシャが渾身の走りでフロントロウを獲得!
20日(土)15時16分から開始されたQ2は気温22度/路面温度26度と少し明るさもあるコンディション。Q1を走った関口のアドバイスでクルマをアジャストし、気合い十分のサッシャも持ち込んだ中でソフト側のタイヤを装着し、残り6分半ほどでコースイン。Q1と同じくアタックを5周目と決め、丁寧にタイヤを温めるウォームアップを実施。5周目アタックに入るサッシャ。セクター1で関口のタイムから若干遅れたがセクター2で取り戻していく。サッシャは渾身の走りでコントロールラインを駆け抜けるも、先に記録された関口のコースレコードを更新した16号車のトップタイムにコンマ4秒ほど及ばず。1分09秒568の2番手タイムで、決勝への期待が大きく膨らむフロントロウを獲得した。
■決勝
・ウォームアップ走行
21日(日)10分遅れの12時10分から開始された20分間のウォームアップ走行は、気温22度/路面温度30度の秋晴れのコンディション。最初に関口が確認走行をしていたが4周目に赤旗中断。再開後5周目からサッシャがステアリングを握って最後まで走行。ウォームアップはトータル10周を走行して、関口が3周目にマークした1分13秒308の12番手となった。
・決勝レース
第1スティント:関口が気迫のトップ奪取と至極のバトルを披露
21日(日)10分遅れの13時40分決勝スタート時点は気温23度/路面温度32度の中、フロントロウから勇往邁進に勝利を狙っていったスタート担当の関口は、果敢に前を攻め5周目1コーナーで16号車を華麗にオーバーテイクしてトップを奪取。18周目最初のFCYの後に追い上げてきた24号車との激熱バトルが勃発し、23周目にパスされるも 26周目にはバウンスバックで再びトップを奪取。至極のバトルを展開しながらトップを死守する関口。24号車が39周を終えピットインすると、ピットから関口にフルプッシュの指令が飛んだ。非常に速いペースでタイヤ交換組を上回る15秒台を叩き出す関口の圧巻の走りでリードを拡げ42周を終えピットインとなった。
第2スティント:サッシャが見応えのあるデュエルの末、悔しい2位フィニッシュ
素早いピットワークでサッシャを送り出すと後続を10秒以上も引き離すリードを持った。だが2回目FCY導入と49周目に大きなアクシデントが発生しSC導入からの50周で赤旗中断。築き上げたマージンを失ってしまう。約1時間中断して再開後、24号車と17号車を交えたトップ3バトルが展開。一旦、2台を引き離したが3回目FCYで遅い車両に行く手を阻まれ再びマージンを失う不運。終始レースをリードしてサッシャがトップを死守していたが、24号車との見応えのあるデュエルの末、ラストラップあと半周という最後のところでかわされてしまい、悔しい2位フィニッシュとなった。
ドライバーポイントは15点(計44点)を獲得、チームポイントは18点(計62点)を獲得し、ともにランキング3位に浮上。シリーズ終盤戦となり連続して勢いある走りで、次戦も期待される第7戦は、10月18日(土)・19日(日)にオートポリスにて3時間レースとして開催される。
関口雄飛
「結果は非常に悔しい2位でした。チームのハードワークのおかげで、レースウイークを通してクルマの調子が良く、予選Q1を気持ちよく走れました。決勝でもコンディション変化への合わせ込みがうまくいって、トップを走れて次生さんとのバトルをチカラいっぱいに楽しめました。ただ、FCYやSC/赤旗中断など少し運が無かったかなと。ようやくこの位置に戻ってこられたと思っていますし、残り2戦に向けて自信がつきました。ポジティブに『チャンピオン目指す』という気持ちになっているので次も頑張ります。オートポリスで目指すは優勝のみです!」
サッシャ・フェネストラズ
「メチャクヤシイ! エキサイティングなレースだった。24号車に追いつかれてからのバトルはキツイ場面が多く、最終ラップで遂に逆転を許してしまい残念だ。彼らは本当に強かったね。第1スティントでユウヒさんも頑張ってくれてトップでバトンを受け取って、とにかくベストを尽くしトップを最後までキープしようとチカラを振り絞ったけど優勝するには十分じゃなかったということ。でも、チャンピオンシップを考えると、2位の結果にはとても満足しているし、次のオートポリスが楽しみだ。シーズン中盤では苦戦したけど、チームの良い仕事のおかげで今はものすごく前進できていると感じているし、モチベーションも高いよ。次もガンバリマショウ!」
監督 脇阪寿一
「最後まで熱い御声援を頂き、ありがとうございました! 鈴鹿の決勝から光明が見え、ドライバーとチームのハードワークのおかげで予選2位、決勝2位という今季最高位の結果が得られました。しかし、予選も決勝も、あと一歩でした。レベルの高いこのスーパーGTで、ようやく戦える位置に来られたと思っています。これも良きライバルが周りにいて切磋琢磨できている環境のおかげですし、スーパーGTの魅力が満載となった今回のSUGOのレースをトップレベルで戦えたことにも嬉しさを感じています。残り2戦、皆様の期待に応える最上の結果をお見せできる様に頑張りますので、引き続き、熱い御声援をどうぞよろしくお願いします!」






