長丁場の3時間レースでSTANLEY CIVIC TYPE R-GTが3位表彰台を獲得!

 5月3日(土)、4日(日)に富士スピードウェイ(静岡県)で2025年スーパーGTシリーズ第2戦が開催され、3時間に及ぶロングレースのGT500クラスには5台の2025年型CIVIC TYPE R-GTが出走しました。

 快晴となった3日(土)、気温19℃、路面温度30℃というコンディションのなか、15時3分に公式予選Q1セッションが開始されました。昨シーズンのQ1+Q2タイム合算方式からノックアウト方式に戻ったQ1は、16号車ARTA MUGEN CIVIC TYPE R-GT(大津弘樹)が2番手タイム、64号車Modulo CIVIC TYPE R-GT(大草りき)が7番手、8号車ARTA MUGEN CIVIC TYPE R-GT(松下信治)が8番手、17号車Astemo CIVIC TYPE R-GT(小出峻)が10番手を記録し4台のCIVIC TYPE R-GTがQ2進出。

 一方で100号車STANLEY CIVIC TYPE R-GT(山本尚貴)は、タイム更新を目指して再びタイムアタックに入ろうとしたところでQ1セッション終了のフラッグが振られてしまい、Q2進出ならず13番手から決勝に臨むことになりました。

 15時41分から開始となる10分間のQ2セッションは、太陽が傾いて気温、路面温度ともに低下。Q1から状況が変化していくなか、16号車(佐藤蓮)が3番手、8号車(野尻智紀)が4番手、17号車(塚越広大)が9番手、64号車(伊沢拓也)が10番手のタイムを記録し、翌日の決勝スターティンググリッドが決まりました。

 4日(日)14時10分、前日に続く好天の下で決勝レースのスタートを迎えます。今大会は給油をともなうピットストップが2回義務づけられた3時間レースで、ドライバーひとりにつき、1時間以上の走行を担当しなければなりません。

 ローリングスタート方式で大きな混乱もなくスタートしたオープニングラップは3、4番グリッドの16号車(大津)、8号車(野尻)がポジションを守ります。21周目にGT300クラスの車両がコース上に停止したため、フルコースイエロー(FCY)が掲示。24周目にFCYが解除されると、3番手争いを繰り広げていた16号車と8号車の戦略が分かれます。

 8号車は27周目、1時間に満たない走行時間でピットインし給油とタイヤ交換を行いますが、ドライバーは交代せず再び野尻がコースへ復帰するアンダーカット作戦を敢行。一方の16号車(大津)はステイアウトを選択し3番手をキープしていたものの、レースペースが上がらず後続車のオーバーテイクを許してしまいます。

ARTA MUGEN CIVIC TYPE R-GT
ARTA MUGEN CIVIC TYPE R-GT #16(大津弘樹/佐藤蓮)/ARTA MUGEN CIVIC TYPE R-GT #8(野尻智紀/松下信治) 2025スーパーGT第2戦富士

 8号車(野尻)はアンダーカットが奏功し、全車が1回目のピットインを終えた時点で、トップを走る38号車GR Supraに続く2番手のポジションまで上がります。その後、8号車(野尻)はレース開始から2時間が経とうとするタイミングで、2回目のピットインをして給油と松下へのドライバーチェンジを行います。

 予選Q2に進出して前方からスタートした16号車や64号車などが、中盤ピットインでドライバー交代を終えた後もペースが上がらず苦戦する一方、CIVIC TYPE R-GT勢の最後尾、13番手からスタートした100号車は38周目のピットインで、ピット作業と山本から牧野任祐へのドライバー交代を行い11番手でコース復帰しました。

 100号車(牧野)は燃費を考慮しながらも少しずつ順位を上げ、74周に2回目のピット作業をすばやく済ませると、ドライバー交代せずコース復帰した牧野が怒涛のオーバーテイクをみせ、88周目時点で5番手までポジションアップします。さらに、序盤にアンダーカットを成功させ上位にいたものの後半になってペースが上がらない8号車(松下)をオーバーテイクすると、CIVIC TYPE R-GT勢最上位となる4番手に立ちます。

 牧野のペースは終盤に入っても衰えず、12号車Zとの激しい3番手争いを展開します。残り15分ほどとなった106周目、ダンロップコーナーでGT300クラスをかわそうとラインを変えた12号車のインに飛び込みオーバーテイクに成功! 残りの周回でも、じりじりと12号車を引き離して3位でチェッカーフラッグを受けました。

 終盤、我慢のレースとなった8号車は9位でフィニッシュし、選手権ポイントを獲得しました。16号車、17号車、64号車は11~13位で3時間レースを終えました。

佐伯昌浩(スーパーGTプロジェクトリーダー)

「予選で上位を逃した100号車がレース後半の追い上げで表彰台に到達できたのは大きな収穫です。決勝では8号車と16号車が前半の安定したペースを維持できず上位フィニッシュできなかったことや、各マシンのセットアップ、タイヤ選択を分析し、次のレースに備えます」

山本尚貴(STANLEY TEAM KUNIMITSU)

「予選でタイムが出ずグリッド後方からのスタートになったことを考えれば、3位という順位はいい結果でした。牧野選手のスピードと、チームの力に助けられたと思います。これ以上の結果を目指して次戦また頑張ります」

牧野任祐(STANLEY TEAM KUNIMITSU)

「燃費は常に考えていましたが、ピットのタイミングはチームが指示してくれました。あそこで、給油作業時間を含めてピットインでも(順位を)かせげたのではないかなと思います。最後のスティントは、タイヤの温まりもよく、(前のマシンに対して)自分の方に分があるかなと感じていました。相手はストレートが速いので難しい状況ではありましたが、ブレーキで攻められるマシンバランスだったので、ここしかチャンスがないと思って飛び込みました。僕たちらしい追い上げができ、今後につながるレースだったと思います」

牧野任祐/山本尚貴(STANLEY CIVIC TYPE R-GT)
牧野任祐/山本尚貴(STANLEY CIVIC TYPE R-GT) 2025スーパーGT第2戦富士

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