一方、1号車陣営はどうだったのか。
「(セカンドスティントは)アウトラップの段階からタイヤに少しバイブレーションがあったので、あまり良いフィーリングではなかったですけど、ペースとしては極端に悪くなかったと思います」と岩佐。タイヤのバイブレーションよりも、大きく影響した部分があったという。
「何が問題だったかというと、クルマの後ろについた時。ダーティーエアでのパフォーマンスはかなり悪くて、(前のクルマに対して)3秒以内に入ってくるとペースが落ちるなという印象で、そこが問題だった感と思います」
「ですので、野尻選手を(早い段階で)抜けていたら、もう少し展開が変わったのかなと思います。タイヤのライフ差があまりない野尻選手をガンガン追い上げることができていたので、ペースとしてはそんなに悪くなかったのかなと思います」
1 号車担当の小池智彦エンジニアも、マシンのポテンシャルに関しては申し分なかったと語る。
「詳細は話せないですけど、週末を通して1号車はポテンシャルがあったかなと思っていて、今までの富士の中でも良い手応えで、今日の午後(第7戦)のレースもかなり良いバランスで走れていたと思います」
セカンドスティントが伸び悩んだ要因については岩佐と同意見で「タイヤに少しバイブレーションがあって、ペースアップできなかった部分がありました。あと、分かってはいたんですけど、(ピットストップ後に)野尻さんの真後ろに出て、ペース差はあったけど抜けなかったところが全てだったかなと思います」と小池エンジニア。
「あのままステイアウトして後ろでダラダラと走っていても絶対に前に出るチャンスはなかったですし、あそこで野尻さんを(早めに)抜けていれば、勝つチャンスはあると思ったので、14周目に入れました。野尻さんを早めに抜いて、ちょっとギャップを作った状態でダンデと戦えれば、勝つチャンスはあったのかなというところですね」
1号車陣営が描いていた理想の展開としては、タイヤ交換後の早いタイミングで野尻を抜いて、クリーンエアを得ること。そうすれば、さらにペースを上げてダンディライアン勢がピットインすることには、ある程度先行できるという計算だった。しかし、野尻を抜くのに時間を要したことで、理想としていた展開通りには進まなかった。
さらに小池エンジニアはダンディライアン勢との違いについて、こう分析する。
「レースペースの良い悪いをどこで比較するかは難しいんですけど、ダンデさんの強いところは、アウトラップだったりスタート直後の序盤の勢いというか、その辺のグリップ感というところがすごいので、そこでやられてしまっているなという部分はあります」
その後のペースはけっこう自信があって、単独でクリーンエアを取ることができるようなレース運びができれば、いいところに行けるのではないかなと。正直、今回6番手からでSC(セーフティカー)スタートになってしまった時点で、けっこうできることは限られました」と、全体的に展開が味方しなかった部分もあるようだ。
それでも「クルマも戦略もそんなに悲観はしていないです」と前向きに語る小池エンジニア。次戦は岩佐が初優勝を果たした地であるスポーツランドSUGOでの第8戦。ここで、どう巻き返してくるかに注目だ。

