投稿日: 2024.10.11 06:00 更新日: 2024.10.16 11:04 独力で渡欧してエンジニアからハースF1の代表となった小松礼雄氏のコラム【F1チームの戦い方:2016〜2024】 autosport web マネーグラム・ハースF1チームの小松礼雄代表が、チーフエンジニアとしてハースに加入した2016年から、チーフレースエンジニアやエンジニアリングディレクターを経てチーム代表に就任した現在までにautosport webで連載してきたコラムのまとめです。 2024年 2024年シーズンよりハースF1を率いる小松礼雄代表。服装も変わり、チームウエアではなく襟付きのシャツを着用している 【第11回】「契約してよかった」代役ベアマンは“期待通り”の活躍、新しい課題もクリア 【第10回】モンツァでは新品よりも中古タイヤが機能する現象に直面。ペナルティには異論なし 【番外編】安定したチームを築いたラグビーのスーパースターと交流。組織づくりのヒントに 【第9回】VF-24の改善に成功し、空力部門の能力を証明。さらなる投資に繋がった前半戦 【第8回】ライバルの背中が見えた3連戦。20ポイント獲得でチームは「間違いなく前向きな状態」 【第7回】ケビンとニコのフィードバックを信じたフルウエットスタートは「正しい判断」 【第6回】判断ミスを反省。ケビンには“自分がコントロールできるものに集中すること”が大切 【第5回】好発進から一転。“少し感情的になった”ケビンと今後のアプローチを話し合い 【第4回】スプリント後のセットアップ変更でリベンジ成功。完璧なレース運びのニコが入賞 【第3回】温かい歓迎を受けた春の鈴鹿。悔やみきれないミスと、1ストップ戦略で得た自信 【第2回】入賞の難しさを理解し協力を惜しまないベテランと、伸び幅が小さくても戦える理由 【第1回】2024年は想像以上にいいスタート、今季初入賞「結果は自然とついてくる」 【小松礼雄ハースF1代表インタビュー】就任までの経緯と背景「全員が実力を出せる環境づくり」を念頭にした組織改革と今季の目標 2023年 2023年F1第17戦日本GP 小松礼雄エンジニアリングディレクター(ハース) 【第19回後編】改善に必要なのは「受け入れて隠さないこと」判断力の欠如で低迷した1年 【第19回前編】“感覚と賢さ”が武器。予選で僚友に勝ち続けたニコの強さが見えた一戦 【第18回】“読めない要素”が予想外の結果を生む初開催コース。状況を掴んだ予選は好調 【第17回】“非の打ち所がない”若手に感心。ブラジルでは機能しないタイヤに苦戦 【第16回】大型アップデートは「よくも悪くも想定通り」コンセプト変更で一部に進歩 【第15回】苦戦覚悟のコースで好感触。低速セクターで最速、SQ3はニコが望外の7番手 【第14回】鈴鹿は入賞に届かずも“これ以上ない完璧”な週末。ケビンとニコが大きく前進 【第13回】ニコがトウなしでQ1突破。VF-23の長所が活きたモンツァの予選 【第12回】3度のPUトラブルを乗り越えたニコ。タイヤの使い方の改善点が明確に 【第11回】僚友ニコに0.5秒落ち。ケビンの走りとクルマが合わず得意の予選で苦戦 【第10回】PUは予想外の壊れ方で信頼性に懸念。VF-23は“10番目”のクルマに 【第9回】クルマの実力以上の結果が出たスプリントに満足。入賞で選手権順位もアップ 【第8回】悲喜交々の予選。ニコが2番手獲得、ケビンも「同じことをやれたはず」 【第7回】「これだけタイヤがタレるのか」開幕時からの改善を実感も、唯一の3ストップ 【第6回】“タイヤに厳しい特性”が苦しい予選の一因に。戦略で逆転を狙うも実らず 【第5回】アップデート投入を活かしてケビンが4番手獲得。VF-23の弱点も複数解消 【第4回】新形式導入によるスプリントの独立化には賛成。タイヤ指定にはメリットなし 【第3回】グリッドの決め方、罰則に一貫性なし。昨年決まった基準が適用されず順位を失う 【第2回】コース特性にも助けられケビンが入賞。ニコは“レース感覚”を取り戻すことが必須 【第1回】テストから見えた一発の速さをニコが証明。VF-23の課題はロングラン 2022年 2022年F1第21戦ブラジルGP予選 初のポールポジションを獲得したケビン・マグヌッセン(ハース) 【第17回後編】“復活の1年目”は目標達成も「もうちょっとやれた」過渡期ならではの苦労も 【第17回前編】“レファレンス”を求めてベテランの起用を決断。ラストレースのミックは好走 【第16回】過去の反省を活かし、創設7年目で掴んだ初ポールは「今までで一番嬉しい」 【第15回】入賞の可能性を見出すべく戦略を決断。ペース不足に悩むも、ハード回避は正解 【第14回】“一貫性のない”レースコントロールとFIAに抗議。透明性にも欠ける裁定に辟易 【第13回】大雨の鈴鹿で「すべてが後手に回った」判断の遅れが影響、入賞圏内に留まれず 【第12回】速度で勝るライバル勢を追い抜いたミックと、またも疑問の残るレース運営 【第11回後編】ミスを取り返そうとしたミックは及第点のレース。頻発したピットミスを改善へ 【第11回前編】限られたデータ量で勝負。適切なタイヤ戦略で戦いきったケビン 【第10回後編】アップグレード投入も、期待通りの効果を得られず。中速での遅さが痛手に 【第10回前編】グリッド降格ペナルティで痛手を負うも、速さを証明し士気を高めたケビン 【第9回後編】連続W入賞。チームプレイで貢献のケビンと若さゆえに不満を抱えたミック 【第9回前編】待望のミック初入賞&W入賞を達成。攻める姿勢で臨んだ王者とのバトル 【第8回後編】難コンディションの予選でミックが課題をクリア「これを自信にしてほしい」 【第8回前編】予期せぬトラブルで獲れるはずのポイントを逃したケビン。最高速不足も痛手 【第7回後編】無理な追い抜きに大クラッシュ。プレッシャーのかかる状況でもがくミック 【第7回前編】VF-22の絶対的な速さが向上。ミックは逆境のなかQ3進出を達成 【第6回】またも遠のいたミックの初ポイント。W入賞も見えた決勝はミスで台無しに 【第5回】アップダウンの激しいミック。予選のミスを取り戻せず、経験不足が影響した週末 【第4回】順位を入れ替えた直後に「ありがとう」の無線。ケビンとミックの信頼関係は前進 【第3回】最悪のタイミングでSC導入。不運が続くも9位入賞、勢力図変化も実感 【第2回】成長したケビンが最高のカムバック。クルマの速さは本物 【第1回】VF-22のポテンシャルを実感、“良い意味”での驚きも。伸び代が見えたテスト 2021年 2021年F1第14戦イタリアGP ミック・シューマッハーとコースチェックを行う小松礼雄エンジニアリングディレクター 【第20回後編】孤軍奮闘のミックが見せた納得のレース。成長が見えたルーキーシーズン 【第20回前編】避けようのない事故に巻き込まれたニキータ。レイアウトには改善が必要 【第19回後編】ミックの走行データのおかげで戦えたカタールGPは「会心のレース」 【第19回前編】スプリント予選のタイヤ選択は的中。ドライバーは難コースにも慌てず適応 【第18回】メキシコ独特のコンディションにもうまく対処。予選の問題は方針を変えて解決 【第17回】COTA初走行のニキータ&ミック。バンプとタイヤの過熱がカギを握った週末 【第16回】ミックがQ2進出。今季2度目の目標達成は「純粋に実力を発揮した結果」 【第15回】ラインアップは来季も継続。ニキータ&ミックの課題が明確になったロシアGP 【第14回】度重なる同士討ち。ニキータとミックの話し合いでチームオーダー発令を回避 【第13回】説明不足が招いたニキータの不信感。ドライバー間の取り決めを見直しへ 【第12回】スパウェザーでは“出せるときにタイムを出す”。レース運営には疑問も 【第11回】大きな向上心を持つが故のクラッシュ。ミックの成長には“バランス”が不可欠 【第10回】ポテンシャルを活かしきれなかったスプリント予選。フォーマットには違和感も 【第9回】タイヤマネージメントと安定性が生んだ、ニキータとミックの“差” 【第8回】ウイリアムズを上回る速さを示したミックと、僚友に勝つことに捉われたニキータ 【第7回】難コースで攻めるためのタイヤ配分と、疑問が残るFIAの取り締まり 【第6回】コースに慣れることが最優先。現状を逆手に取ったタイヤの使い方がカギに 【第5回】タイヤ管理よりも“プッシュ”を優先。2ストップ戦略で着実に完走 【第4回】青旗処理と同時にタイヤ管理、バトルを展開。大きな可能性を感じさせたミック 【第3回】レース完走を最優先。難コンディションでも予定通りのタイヤ戦略を完遂 【第2回】“次に繋がるレース”を目指した開幕戦。ミックの能力と成長に嬉しい驚き 【第1回】転換期を迎えたハース。若手ふたりがチームにもたらす“ポジティブ思考”に期待 2020年 ロマン・グロージャン&小松礼雄(エンジニアリングディレクター) 【番外編】グロージャンとの10年間を回顧。F1デビュー戦で示した才能と精神面の課題 【番外編】4年目にして見せた“逆境での強さ”。引かないドライビングで期待通りの活躍を続けたマグヌッセン 【第19回】2020年は「予想以上に苦しい1年」組織づくりを継続、新体制を樹立へ 【第18回】“ハース再生”を目標に新人ふたりを起用「ミスを恐れずに挑戦してほしい」 【第17回】もしヘイローがなかったら……。間一髪での脱出は安全性向上の賜物 【第16回】難しいタイヤ交換のタイミングと、50周を走り切るために必要だったリスク 【第15回】トラブル発生もパーツ交換の許可は下りず。悔しさと充実感のあった2日間 【第14回】ドライバー離脱に感じた責任。チーム再建には新たな取り組みが必要に 【第13回】“十分なデータがない”ことがチャンスに。狙い通りの1ストップで9位入賞 【第12回】入賞を争う速さを示し続けるも「また12位か……」“詰めの甘さ”も顕著に 【第11回】多重クラッシュは「起こる可能性があったのでは」初開催のムジェロは満身創痍 【第10回】トラブルで不安が残るも、『フェラーリPU勢トップ』の目標を達成 【第9回】PUトラブルで走行時間を大幅ロスも、“対ワークス”で収穫を得たスパ 【第8回】想定外の速さから得た自信と、ハースのレース哲学が見えたスペインGP 【第7回】内圧変更による多数の影響も、扱いに問題なし。今後に繋がるデータ収集も 【第6回】ミディアムでの走行はほぼ完璧。入賞届かずも、レースペースの良さが光る 【第5回】スタート前のタイヤ交換が奏功。罰則覚悟も「やるしかないと思った」 【第4回】前例のないハーネス交換でピットレーンスタートに。課題は予選一発の速さ 【第3回】最悪の結果と想定外のブレーキ冷却。フェラーリPUの性能不足にも苦慮 【第2回】9週間のシャットダウンは充実。在宅勤務により仕事効率アップも 【第1回後編】ファクトリー閉鎖も仕方なし。人出不足に悩むハースに利点も 【第1回前編】興行主としての責任は? 開催直前の中止発表に「ファンの方に申し訳ない」 【開幕直前編】組織づくりは道半ばも体制を強化。接戦の中団で上位復帰を狙う 2019年 ハースF1チームのギュンター・シュタイナー代表(左)と小松礼雄チーフレースエンジニア(右) 【番外編(2)】気になるチーム代表の人柄は? 厳しさの裏にある配慮、お気に入りのブランドも公開 【番外編(1)】オフは家族と過ごすことが最優先。チームよりも“人”を重視、理想の移籍先は? 【第16回】「若いチームにはどこかで躓く時がある」対処の方法が2020年を左右するカギ 【第15回】PUトラブルに見舞われ入賞届かず。浮き彫りになったチャーリー不在の安全性への不安と疑問 【第14回】改めて知る高地セットアップの難しさ。連戦を経てようやくマシン不調の原因が明らかに 【第13回】「1ストップ戦略しかない」と臨んだ鈴鹿。FP2ではアタックのタイミングがカギに 【第12回】「使えるものはすべて使った」大苦戦を覚悟のロシアでペナルティはね退け5戦ぶり入賞 【第11回】スパ&モンツァでトップスピード不足が大きな足かせに。混戦の中団を抜け出せず 【番外編】1日の仕事スケジュールに、お給料事情。チーフレースエンジニアの気になるアレコレ 【第10回】ダブル入賞も、チームオーダー発令が決定。将来を左右する正念場で直面した課題と“プロセス” 【第9回】開幕仕様に戻して復調気配も2度目の同士討ちに怒り心頭。首脳陣とともに急きょダラーラ社&マラネロへ 【第8回】叶わなかったタイヤの仕様変更と、技術勝負だけでは勝てない理由 【第7回】ドライバー心理が垣間見えたマグヌッセンの暴言と、謝罪を受け入れたチームのケア 【第6回】モナコの勝負を決めたピットストップ。“遅すぎた”ライバルと判断ミスに泣く 【第5回】僚友同士のバトル中のチーム代表とのやりとり。アップデート奏功も喜べないスペインGP 【第4回】タイヤがすべてを左右したバクーで苦闘「ここまでタイヤに振り回されるとは……」 【第3回】苦戦を強いられた中国GP。アタックできずに終わった予選の駆け引きの裏事情 【第2回】予選ペナルティの是非。アウトラップの『暗黙の了解』とハースF1の『意識の高まり』 【第1回】週末に結果を出すために重要なコンディションと2019年勢力図の驚き 2018年 2018年F1第17戦日本GP ハースのロマン・グロージャンとチーフエンジニアの小松礼雄 第15回:フェラーリとの予選タイム差“1秒以内”はなんとかクリア。小松エンジニアの2018年総括 第14回:悔しさが残る今季4度目のダブル入賞。2019年へのハースのチャレンジ 第13回:タイヤに苦しんだメキシコGP、ロマン失格問題で痛感したF1チームに必要な政治力 第12回:ダンプコンディションを読み切った会心の選択&最高に楽しかった日本GP鈴鹿の予選 第11回:タイヤを保たせられず痛恨のノーポイント。マグヌッセンが最速タイム記録も「価値はない」 第10回:フロアの違反でグロージャン失格裁定の真実、FIAはプロのスチュワードをフルタイムで雇用すべき 第9回:中団を制するハースの今後の課題と強み。マグヌッセンが次のレベルに行くために必要なこと 第8回:好結果残すも、不満もたまった3連戦。見えてきたドライバーふたりの課題 第7回:フランスGPから“6連戦”。小規模チームを悩ませる過密スケジュール 第6回:走行中にバージボード周辺パーツ類が脱落……。パーツの強度不足で“戦う”ことができず 第5回:触れずにいられない、オープニングラップのクラッシュの真相 第4回:言い訳のしようがないグロージャンのミス……。 第3回:ピット作業ミスからの成長。今後は「中団グループのトップにいないといけない」 第2回:開幕戦で練習不足だったピットストップ。次戦は“勝負レース”になる 第1回:台風の目となりそうな3年目のハース。小松チーフが見た勢力図 2017年 ハースF1チームでチーフエンジニアを務める小松礼雄氏 第17回:ハースF1の今年の強みと弱点。2018年に向けた開発過程 第16回:バトル時の裁定が不透明な背景。レース中の無線での駆け引き 第15回:リフト&コーストとアンダーステアの罠。4冠王者のすごさが際立つ瞬間 第14回:日本GPはポテンシャルどおりの結果。COTAには大幅アップデート投入予定 第13回:大苦戦の市街地戦と数秒の判断で分かれた明暗 第12回:長所と短所が見えた2連戦。疑問符がつく赤旗中断時の運営とグリッド裁定 第11回:バトルの裁定には一貫性が必要。クビカ復活に感動したインシーズンテスト 第10回:明暗分かれたレッドブルリンク~シルバーストンの2連戦 第9回:チーム初の4戦連続入賞。ブレーキ問題の克服が最優先課題 第8回:68周のロングラン。周りを見れるドライバーへの期待とハースの成長戦略 第7回:27戦目でついにダブル入賞。チームの成長感じた一戦と旧友琢磨へのエール 第6回:可能だったダブル入賞とバーチャルセーフティカー。得意のモナコへ 第5回:ロシアで露呈してしまったエースの弱点。スペインに向けてのアップデート 第4回:最初の鬼門、中国GPをクリアしたマシンとチームの成長 第3回:ハース躍進の驚きとマグヌッセンの焦り。新F1マシンの醍醐味 第2回:テストで見えたハースのポジション、マグヌッセンの嬉しい驚き 第1回:新規定マシンへの期待と、限られたリソースで開発することの難しさ 2016年 2016年F1第4戦ロシアGP 小松礼雄チーフレースエンジニア&ギュンター・シュタイナー代表 第17回:2016年を象徴する最終戦。予選と決勝で見える、F1ドライバーの実力 第16回:予選7位の興奮から一転、まさかのスタート前クラッシュ。痛感した、基本の大切さ 第15回:見え始めた新米チームのほころび。ドライバーに必要な速さとタフさ 第14回:初Wリタイアの悪夢と、希望が見えた鈴鹿のQ3 第13回:トラブルの連鎖で乱れるドライバーの心と、走りの難しさ 第12回:計算できる、よいドライバーの条件 第11回:悔しい判断ミス。自己管理の難しさと夏休み 第10回:ダブルピットの怖さ。10代ドライバーが活躍できる理由 第9回:読めない路面と縁石問題。7位入賞の舞台裏 第8回:考えられない連携不足、不運なゴミ袋アクシデント 第7回:モナコの正解は? 雨上がりで見えたドライバーの力量とタイヤ 第6回:スペインGPでグティエレスが入賞を逃した2つの原因 第5回:今後の課題は、コンディション変化に対応できる引き出しを増やすこと 第4回:失敗を体験しながら、レース毎にスタッフたちも大きく進歩 第3回:勝負の分かれ目となる中堅チームの戦略 第2回:チーム力不足で予選Q1落ち、開幕で見えたハースの課題 第1回:ハース初出社。3カ国の制作体制