TOYOTA GAZOO Racing(TGR)のTEAM WedsSport BANDOHの代表として国内トップカテゴリーのスーパーGT GT500クラスに参戦しつつ、青年実業家としてさまざまなチャレンジを続ける坂東正敬監督。そんなマサ監督が日々のレースや、実業家としての活動のなかで、面白いと思ったこと、取り組んでいることについて、自ら筆をとります!

 連載コラム第50回は、11月1〜2日にモビリティリゾートもてぎで開催された2025スーパーGT第8戦『MOTEGI GT 300km RACE GRAND FINAL』での19号車WedsSport ADVAN GR Supraとレースを振り返りつつ、シーズンオフの話題もアクセル全開でお届けします。

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 押忍! 坂東マサです。スーパーGT最終戦を無事に終えることができました。今年もシリーズとTGR TEAM WedsSport BANDOHを応援してくださり、本当にありがとうございました。

 2025年シーズンのGT500クラスチャンピオンは坪井翔/山下健太組の1号車au TOM’S GR Supraが獲得しました。トムスと坪井選手にとっては宮田莉朋選手と王者に輝いた2023年から続く3連覇! 山下選手にとっては昨年からの2連覇。GT500クラスでの3連覇は史上初なので、本当に素晴らしい前代未聞の偉業です。これからレーサーを目指すちびっ子たち、坪井選手と山下選手みたいに速くて強いドライバーになるのだぞ!

 正直、坪井選手と山下選手にもチャンピオン獲得のプレッシャーがあったと思います。しかし、結果は『さすがチャンピオン』と誰もが認めるものでした。レース後半にはタイヤにゴムかすが付着してグリップが落ちるピックアップがありながら、山下選手は12号車TRS IMPUL with SDG Z、23号車MOTUL AUTECH Zの2台をよく抑えました。ふたりとも凄い活躍でした。坪井選手は全日本スーパーフォーミュラ選手権チャンピオンの可能性も残っているので、本当に“GT界の大谷翔平”です。

坪井翔/山下健太(au TOM’S GR Supra)
GT500クラスチャンピオンに輝いた坪井翔と山下健太(au TOM’S GR Supra) 2025スーパーGT第8戦もてぎ

 その2025スーパーGT最終戦を振り返っていきましょう。まずは100号車STANLEY CIVIC TYPE R-GTのタイヤ無交換作戦を踏まえたレース全体から見てみましょう!

 今回は、1号車auがスタート直後の4コーナーでポールポジションの38号車KeePer CERUMO GR Supraの前に出たところから1号車auの展開になりました。ここからはあくまで僕の推測ですが、モビリティリゾートもてぎのスタート/フィニッシュラインは各車のピットより奥になっているので、アウトラップよりもインラップとピットストップ時間に注目したいと思います。トヨタGRスープラ勢のタイムは以下となります。

1号車au TOM’S GR Supra:2分41秒021
14号車ENEOS X PRIME GR Supra:2分39秒661
19号車WedsSport ADVAN GR Supra:2分43秒608
37号車Deloitte TOM’S GR Supra:2分38秒712
38号車KeePer CERUMO GR Supra:2分41秒024
39号車DENSO KOBELCO SARD GR Supra:2分39秒243

 おそらく、アンダーカット組はオーバーフローだったのかなと思いますが、ピット滞在時間が短いマシンはレース序盤から燃費走行をしていたのかもしれません。また、それ以外にもインラップ時にGT300クラスとの交差で若干のタイムロスをしている可能性もあります。ちなみに19号車WedsSportは10周目にGT300クラスの車両と接触してしまい、フロントバンパーを破損してカナードもなくなり、走行自体が困難となりました。マシンはかなりのアンダーステアだったと思います。ニッサンとホンダ勢のインラップ&ピットストップ合計タイムは以下です。

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